東京都葛飾区の水泳授業を視察しました。

葛飾区での概要

令和6年10月29日(火)14時から14時40分

葛飾区青砥にあるスポーツクラブルネサンス青砥で小学5年生の屋内温水プールでの水泳指導の様子を見学しました。施設は民間のスポーツクラブで25mのプールも確保され教員、インストラクターともに万が一の事故に対処できるよう適切に配置されていました。子どもたちはと言えば、水泳のできる子はインストラクターの指導も受けながら練習していました。まだ十分に泳ぐ事のできない子どもはビート板を使っての足の使い方や顔付けや潜水を学んでいました。すべての児童が、嬉しそうで喜んでいるように見えました。

プールサイドも広く取られていましたが、走り回ったりふざけたりしている児童は見かけませんでした。

令和6年10月29日(火)15時から16時

葛飾区役所において民間施設を利用した水泳授業の必要性と課題について説明を受けました。概要と考察を以下に記します。

1. 背景と必要性

葛飾区では、近年の気候変動による天候不順や猛暑により、従来の学校プールでの水泳授業の実施が困難になってきています。また、学校プールの老朽化や維持管理費用の増大も課題となっています。これらの問題に対応するため、葛飾区教育委員会は2020年12月に「今後の水泳指導の実施方法に関する方針」を策定し、民間の屋内温水プールを活用した水泳指導への移行を進めています。

2. 民間施設利用の利点

民間の屋内温水プールを利用することで、以下の利点が期待されます:

1. 天候に左右されない計画的な水泳指導の実施

2. 専門的なインストラクターによるきめ細やかな指導

3. 外部からの視線や日焼けを気にせずに授業を受けられる環境

4. 学校プールの維持管理費用の削減

3. 実施状況と成果

2022年度には、9校の区立小学校で屋内温水プールでの水泳指導が実施され、アンケート調査による検証が行われているようです。この結果、授業の質の向上や安全面での改善が確認されています。一方で委託する施設側での問題も出てきています。それは一般の施設利用者から利便性が悪くなったなど、企業としてのサービスの低下について利用者からの苦情が増えている事です。学校プールと同じく老朽化による施設の閉店も起きています。

4. 継続的な実施に向けた課題

1. 受け入れ態勢の確保

   将来的に全ての小学校が屋内温水プールで水泳指導を行えるよう、新しい区立の屋内温水プールの整備が計画されているようです。

2. 移動手段の確保

   バス移動を基本としていますが、2単位時間(90分)を有効に活用するためには安全かつ効率的な移動手段の継続的な確保が必要です。

3. インストラクターの質の担保

   専門的な知識と技能を持つインストラクターの確保と、継続的な研修制度の整備が重要です。インストラクターを雇用する施設側では学校が利用する時間だけインストラクターとして労働してもらうといった雇用形態が多いようです。それでは人の入れ替わりも多くなり熟練された技能を確保することは難しいと思います。

4. 授業時間の確保

   移動時間を考慮しつつ、学習指導要領に基づいた十分な授業時間の確保が課題となります。

5. コスト管理

   民間施設利用に伴う費用を適切に管理し、長期的な財政負担を抑える必要があります。

5. まとめ

葛飾区における民間施設を利用した水泳授業は、気候変動や施設老朽化の課題に対応し、質の高い水泳指導を提供する有効な手段となっています。しかし、その継続的な実施には、受け入れ態勢の拡充、移動手段の確保、インストラクターの質の担保、授業時間の確保、コスト管理など、複数の課題に取り組む必要があります。これらの課題を適切に管理し、解決していくことができるなら、より効果的で持続可能な水泳指導体制を構築できると考えられます。

普通に街中にある民間スポーツクラブを使用しての授業でした。

日本共産党区議団のお部屋をお邪魔すると、プールをなくすなのポスターが貼ってあって、やっぱり教育上は色んなデメリットがあるようでした。

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